建て主のミカタ

契約書と約款 ~丸投げ・不利・不足~

契約書と約款の内容は理解できていますか?
専門的な内容で一般の方には少し難しいかもしれません。
ですが、そのままでは不利な立場になってしまう危険性があります。
修正して公平なものにする必要があります。

一括下請負・一括委任
この契約書はよく使われているごく一般的なものです。

工事契約書

【特約条項】の20にはこのように書かれています。

受注者は、受注者の責任において工事の全部または一部を受注者の指定業者に施工させることができるものとし、発注者はあらかじめこれを承諾する。

発注者というのは建て主のことです。
これは、「一括下請負」や「一括委任」を建て主が認めるという意味です。
しかし、「一括下請負」「一括委任」というのは建設業法第22条で禁じられているもので、別名「丸投げ」ともいいます。
禁止されるのにはきちんと理由があって、このようにすると住宅の質が落ちトラブルが多発するからです。

「一括下請負」「一括委任」というのは、元請け(ハウスメーカー・工務店など)が手数料を取って下請けに工事をさせることです。
下請けとしては手数料を取られているので、材料の質を落としたり手間を省いて経費を浮かせたいところです。
そうすると必然的に住宅トラブルの温床になります。

この方式でいくと、元請けが下請けを使い、下請けが孫請けを使い・・・のようになってきますが、もうどこに責任があるのかよくわかりません。
責任があいまいだときちんとした工事にならず、ミスがあっても責任のなすりあいになってしまいます。

このような理由から建設業法ではこれを禁止しているのですが、最初に見たように、住宅業者は特約事項を勝手に契約書に入れてしまいます。
その方が住宅業者にとっては都合がいいからです。
しかしこれは脱法行為です。
建て主としては細かい事情は知りませんから、なにも疑わずにそのまま判を押してしまいます。


内容が簡略すぎるケース
なかには全部で13条、4ページしかないような契約書・約款があります。
十分でしょうか? とんでもありません。
これを修正すると、19条が追加され、最終的に11ページにもなるようなものです。
建て主にとって重要なことがいかに書かれていないかということです。
住宅業者は責任を軽くするために簡略にしたがりますが、修正しないことには安心して契約できません。


不利な条項のケース
約款

この約款は少し分量が多いですが・・・
もしあなたが契約前なら、どのようなものかぜひ見てみてください。
第30条「履行遅滞、違約金」や第34条「紛争の解決」などは特に建て主にとって不利な内容になっています。
このままでは建て主ばかり一方的に不利になってしまうので、必ず修正しなければなりません。
契約書に必ず盛り込んでおかなければならない項目は、こちらの書籍で紹介しています。


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