建て主のミカタ

社内で設計、施工、監理をしてくれるので安心だと…

大手をはじめ、多くの住宅業者が「設計・施工・監理一貫」体制を売り物にしています。
これは、設計、施工、監理すべてを社内で行うということですが、家を守るシステムとしてはまったく不十分です。

「設計」「施工」「監理」は、国の仕組みで言えば、「立法」「行政」「司法」とよく似ているかもしれません。

設計とは、「建て主の希望する住宅を建築するための構造や材料、性能などを決め、図面などに表すこと」です。
つまり、建て主が抱いている様々な希望を聞き、それを他の人にもわかるような形にしてまとめることです。

施工とは、「設計者によって具体化された設計図と仕様書をもとに、施工者自らが作成した内訳明細書や工程表にしたがって建築すること」です。
つまり、住宅の基礎をつくり、骨組みを組み上げ、屋根をふくという作業ですが、ひとつひとつの作業が多くの職人の手によって仕上げられていくところに難しさがあります。

監理とは、「施工に立ち会い、検査し、おかしなところがあれば施工者に直させ、最終的には完成検査を行い、それを文書にして建て主に報告すること」です。
つまり、建築が正しく行われるための守護神のような役割を果たしているのです。

建て主が良質で欠陥のない住宅を手に入れられるように設計(立法)し、それを現実に当てはめて施工(行政)し、その過程に誤りがないか監理(司法)する、互いに牽制し合う三権分立でなければなりません。

ところが、一般には家のよしあしは施工者で決まると考えられている傾向があり、設計・施工・監理というチェック・アンド・バランスが崩れています。なかでも特に監理がないがしろにされた状態での家づくりが行われています。
社内で設計から施工・監理まで行うということは、監理が甘くなることを意味しています。
単純なミスにしろ、施工に間違いがあってもそれが正しく直されず、結果として建て主に不利益となります。ひどいときには欠陥住宅が生み出されることにもなるのです。
適切な施工と監理が保証されていること、さらに不適切な施工や監理に対しては責任追及できる契約内容にしておかなければなりません。
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